ミニまるinformation　5月号

「紫外線が不足するとどうなるの？」

カメさんの生活にとって必要なもののひとつに「紫外線」があります。大きな甲羅や骨を発達させるには、カルシウムを含むご飯を食べるだけでは不十分であり、紫外線を浴びることで、体内でビタミンD3を作り出し、カルシウムの吸収・代謝を行って丈夫な体をつくっています。川や池などでカメさんが日向ぼっこをしている姿には、こんな大事な意味があったのですね。

カメさんと同様にトカゲさんにも紫外線を必要とする種類が多くいます。例えば、フトアゴヒゲトカゲやグリーンイグアナも、紫外線を浴びることでビタミンD3を合成しています。ビタミンD3が足りなくなると、せっかく食べた食事中のカルシウムを充分に吸収できなくなってしまいます。

もしカルシウムの吸収が不足してしまうと、骨や甲羅の軟化などの代謝性疾患（くる病や骨軟化症など）に罹り、命に関わる可能性があります。

昼行性のカメさんやトカゲさんは、カルシウムサプリを与える時にビタミンD3入りのものを選ぶようにすると共に、保温用のライトとは別にUVBを照射する紫外線ライトを設置してあげましょう。

また、ヒョウモントカゲモドキなど夜行性のトカゲさんにも、ビタミンD3入りのカルシウムサプリがおすすめです。

※紫外線には、UVA（波長315～400nmの長波長紫外線）、 UVB （波長280～315nmの中波長紫外線）、UVC （波長14～280nmの短波長紫外線）の3種類があります。その中でもカメさんやトカゲさんのカルシウム吸収に欠かせないのはビタミンD3の合成を助けるUVBです。